FINDMNT

Section: System Administration (8)
Updated: May 2018
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名前

findmnt - ファイルシステムを見つける。  

書式

findmnt [options]

findmnt [options] device|mountpoint

findmnt [options] [--source] device [--target|--mountpoint] mountpoint  

説明

findmnt は全てのマウントされているファイルシステムをリストするか、 ファイルシステムを検索する。 findmnt コマンドは /etc/fstab, /etc/mtab, /proc/self/mountinfo を検索できる。 device または mountpoint が指定されていない場合、全てのファイルシステムが表示される。

デバイスは、デバイス名、メジャー:マイナー番号、 ファイルシステムのラベルまたは UUID、 パーティションのラベルまたは UUID で指定できる。 --target, --mountpoint, --source が指定されていない場合、 findmntmount(8) の挙動に従い、デバイス名はマウントポイントとして解釈される (その逆もある)。

このコマンドは、デフォルトでは全てのマウントされているファイルシステムを ツリー状の形式で表示する。  

オプション

-A, --all
全ての組み込みのフィルターを無効化し、全てのファイルシステムを 表示する。
-a, --ascii
ツリー形式で ascii 文字を使う。
-b, --bytes
SIZE, USED, AVAIL カラムを、人が読みやすい形式ではなく、バイト単位で表示する。
-C, --nocanonicalize
パスを正則化 (canonicalize) しない。 このオプションはパスの比較とタグ (LABEL, UUID など) の評価に影響する。
-c, --canonicalize
全ての表示されたパスを正則化する。
-D, --df
df(1) の出力を模倣する。 このオプションは -o SOURCE,FSTYPE,SIZE,USED,AVAIL,USE%,TARGET と同様であるが、全ての擬似 (pseudo) ファイルシステムは除く。 全てのファイルシステムを表示するには、--all を使うこと。
-d, --direction word
検索方向を forward または backward で指定する。
-e, --evaluate
全てのタグ (LABEL, UUID, PARTUUID, PARTLABEL) を対応するデバイス名に変換する。
-F, --tab-file path
別のファイルを検索する。 --fstab, --mtab, --kernel と一緒に指定した場合、 デフォルトのパスを上書きする。 2 回以上指定された場合、ツリー状の出力は無効化される (--list オプションを参照すること)。
-f, --first-only
最初にマッチしたファイルシステムのみを表示する。
-h, --help
ヘルプを表示して、終了する。
-i, --invert
マッチングの意味を逆にする。
-J, --json
JSON 出力形式を使う。
-k, --kernel
/proc/self/mountinfo を検索する。 出力はツリー状の形式である。これがデフォルトである。 この出力にはカーネルによって管理されているマウントオプションのみが 含まれる (--mtab を参照すること)。
-l, --list
リスト出力形式を使う。 出力が -t, -O, -S, -T オプションで制限された場合、 またはオプション --submounts が指定されなかった場合、 または 1 つ以上のソースファイル (オプション -F) が指定された場合、 この出力形式が自動的に有効化される。
-M, --mountpoint path
明示的にマウントポイントファイルまたはディレクトリを定義する。 --target も参照すること。
-m, --mtab
/etc/mtab を検索する。 出力は、デフォルトでリスト形式である (--tree を参照すること)。 出力にはユーザー空間のマウントオプションが含まれる。
-N, --task tid
デフォルトの名前空間 /proc/self/mountinfo ではなく、 別の名前空間 /proc/<tid>/mountinfo を使う。 このオプションを 2 回以上指定すると、ツリー状の出力は無効化される (--list オプションを参照すること)。 unshare(1) コマンドも参照すること。
-n, --noheadings
ヘッダ行を表示しない。
-O, --options list
表示されるファイルシステムを制限する。 2 つ以上のオプションをカンマ区切りのリストで指定できる。 -t-O オプションは組み合わせて使うことができる。 -t オプションと異なる点は、各オプションが厳密にマッチすることである。 先頭に no を付けても全体には適用されない。 "no" はリストの各アイテムに付けることができる。 プレフィックス "no" の解釈は、プレフィックス "+" で無効化できる。
-o, --output list
出力カラムを定義する。 現在サポートされているカラムのリストを取得するには、 --help の出力を参照すること。 --list または --raw オプションが指定されない場合、 TARGET カラムはツリー状の形式になる。

list+list の形式で指定することで、 カラムのデフォルトのリストを拡張できる。 (例えば findmnt -o +PROPAGATION)。

--output-all
ほとんど全ての利用可能なカラムを出力する。 --poll が必要なカラムは含まれない。
-P, --pairs
key="value" 出力形式を使う。 潜在的に安全でない全ての文字は 16 進数でエスケープされる (\x<code>)。
-p, --poll[=list]
/proc/self/mountinfo ファイルの変更を監視する。 サポートされるアクションは以下の通り: mount, umount, remount, move. 2 つ以上のアクションをカンマ区切りのリストで指定できる。 デフォルトでは全てのアクションが監視される。

--poll がブロックする時間は、--timeout または --first-only オプションで制限できる。

標準的なカラムは、mountinfo ファイルから得られる新しい情報を常に使う。 例外は、umount アクションであり、 findmnt(8) によってキャッシュされる元々の情報に基づく。 poll モードでは、以下に示す追加のカラムを使うことができる:

ACTION
mount, umount, move, remount アクション名。 このカラムはデフォルトで有効化される。
OLD-TARGET
umount と move アクションで利用可能。
OLD-OPTIONS
umount と remount アクションで利用可能。
--pseudo
擬似ファイルシステムのみを表示する。
-R, --submounts
選択されたファイルシステムに対して、全てのサブマウントを再帰的に 表示する。 オプション -t, -O, -S, -T, --direction で定義された制限は、サブマウントには適用されない。 全てのサブマウントはツリー状に表示される。 このオプションはツリー状の出力形式をデフォルトで有効にする。 このオプションは --mtab または --fstab に対して、何も影響しない。
-r, --raw
生の出力形式を使う。 潜在的に安全でない全ての文字は 16 進数でエスケープされる (\x<code>)。
--real
実際のファイルシステムのみを表示する。
-S, --source spec
マウント元を明示的に定義する。 サポートされる詳細な値は device, maj:min, LABEL=label, UUID=uuid, PARTLABEL=label, PARTUUID=uuid である。
-s, --fstab
/etc/fstab を検索する。 出力はリスト形式である (--list を参照すること)。
-T, --target path
マウント先を定義する。 path がマウントポイントファイルまたはディレクトリでない場合、 findmntpath 要素を逆順にチェックし、マウントポイントを取得する (この機能は、カーネルファイルを検索する場合にのみサポートされ、 --fstab ではサポートされない)。 path 要素のチェックをさせたくない場合、 かつ path が厳密に指定されたマウントポイントである場合、 --mountpoint オプションを使うべきである。
-t, --types list
表示されるファイルシステムを制限する。 2 つ以上のオプションをカンマ区切りのリストで指定できる。 ファイルシステムタイプのリストには、プレフィックス no を付けて、そのファイルシステムタイプに対してアクションを とらないようにすることができる。 より詳細は mount(8) を参照すること。
--tree
可能であれば、ツリー状の出力を有効にする。 このオプションは親子関係のないテーブルでは黙って無視される (例えば fstab)。
-U, --uniq
複製されたマウント先を持つファイルシステムを無視する。 これにより、オーバーマウントされているマウントポイントを効率的に スキップできる。
-u, --notruncate
カラムの文字列を切り詰めない。 デフォルトでは TARGET, SOURCE, UUID, LABEL, PARTUUID, PARTLABEL カラムは切り詰めない。 このオプションを使うと、全てのカラムで文字列の切り詰めを 行わなくなる。
-v, --nofsroot
bind マウントまたは btrfs サブボリュームについて、 SOURCE カラムに [/dir] を表示しない。
-w, --timeout milliseconds
--poll がブロックする上限時間をミリ秒単位で指定する。
-x, --verify
マウントテーブルの内容をチェックする。 デフォルトでは、解析と利用のために、 /etc/fstab を検証する。 このオプションは --tab-file と一緒に使うことができる。 マウントテーブルをフィルターするために、マウント元 (デバイス) または マウント先 (マウントポイント) を指定することができる。 オプション --verbose を指定すると、findmnt に詳細を表示させることができる。
--verbose
findmnt により詳細な情報を表示させる (現在のところ、--verify にのみ有効である)。
 

findmnt --fstab -t nfs
/etc/fstab に定義されている全ての NFS ファイルシステムを表示する。
findmnt --fstab /mnt/foo
マウントポイントディレクトリが /mnt/foo である /etc/fstab にある全てのファイルシステムを表示する。 また /mnt/foo をマウント元とする bind マウントも表示する。
findmnt --fstab --target /mnt/foo
マウントポイントディレクトリが /mnt/foo である /etc/fstab にある全てのファイルシステムを表示する。
findmnt --fstab --evaluate
LABEL= と UUID= タグを実際のデバイス名に変換して、 /etc/fstab にある全てのファイルシステムを表示する。
findmnt -n --raw --evaluate --output=target LABEL=/boot
ラベル "/boot" が付いたファイルシステムがマウントされている マウントポイントのみを表示する。
findmnt --poll --mountpoint /mnt/foo
/mnt/foo に対するマウント、アンマウント、再マウント、移動を監視する。
findmnt --poll=umount --first-only --mountpoint /mnt/foo
/mnt/foo のアンマウントを待つ。
findmnt --poll=remount -t ext3 -O ro
全ての ext3 ファイルシステムに対して、読み込みのみでの再マウントを監視する。
 

環境変数

LIBMOUNT_FSTAB=<path>
fstab ファイルのデフォルトの場所を上書きする。
LIBMOUNT_MTAB=<path>
mtab ファイルのデフォルトの場所を上書きする。
LIBMOUNT_DEBUG=all
libmount デバッグ出力を有効にする。
LIBSMARTCOLS_DEBUG=all
libsmartcols デバッグ出力を有効にする。
LIBSMARTCOLS_DEBUG_PADDING=on
表示される埋め文字を使う。LIBSMARTCOLS_DEBUG を有効にする必要がある。
 

著者

Karel Zak <kzak@redhat.com>
 

関連項目

fstab(5), mount(8)  

入手方法

findmnt コマンドは util-linux パッケージの一部であり、 https://www.kernel.org/pub/linux/utils/util-linux/ から入手可能である。


 

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Time: 15:33:02 GMT, April 20, 2020