MORE

Section: User Commands (1)
Updated: February 2014
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名前

more - CRT でファイルを閲覧するためのフィルター  

書式

more [options] file...  

説明

more は、テキストを一画面ずつ表示するフィルターである。 本コマンドは基本的な機能だけを備えている。 less(1) は more(1) をエミュレートし、さらに拡張機能を有する。  

オプション

オプションは環境変数 MORE によっても指定される (必ず (-) (ダッシュ) を前につけること) が、 コマンドラインオプションが優先される。
-d
"[スペースキーを押すと続き、'q' で終了。]" とユーザーに促し、 不適切なキー入力に対しては、 ビープ音を鳴らす代わりに "['h' キーで操作方法]" と表示する。
-l
^L (改頁) を含む行で停止しない。
-f
画面行数の代わりに、論理行をカウントする。 (すなわち、長い行が折り返されない。)
-p
スクロールしない。 その代わりに、全画面消去してからテキストを表示する。 このオプションは、実行ファイルが page という名前の場合、自動的に有効にされる。
-c
スクロールしない。 その代わりに、表示されたままの行を消しながら、上端から各画面を 表示する。
-s
複数の空行を一行にする。
-u
下線を付けない。
-number
スクリーンサイズを number 行に指定する。
+number
各ファイルを number 行目から表示する。
+/string
各ファイルが表示される前に string を検索する。
--help
ヘルプを表示して、終了する。
-V, --version
バージョン情報を表示して、終了する。
 

コマンド

more の対話的コマンドは、 vi(1) をベースにしている。 幾つかのコマンドは、10 進数値を前につけることができる。 下記の説明においてはその数値は k と表されている。 ^Xcontrol-X を表す。

h または ? ヘルプ。これらのコマンドのまとめを表示する。 もし他のコマンドをすっかり忘れたのなら、 これを思い出すと良い。
SPACE
k 行先を表示する。 デフォルトは現在の画面行数。
z
k 行先を表示する。 デフォルトは、現在の画面行数。 引き数が新たなデフォルトとなる。
RETURN
k 行先を表示する。 デフォルトは 1。 引き数が新たなデフォルトとなる。
d または ^D k 行スクロールする。 デフォルトは現在のスクロールサイズ、最初は 11。 引き数が新たなデフォルトとなる。
q または Q または INTERRUPT 終了する。
s
k 行先にスキップする。 デフォルトは 1。
f
k 回画面をスクロールする。 デフォルトは 1。
b または ^B k 回画面をバックスクロールする。 デフォルトは 1。 ファイルに対してのみ動作する。パイプに対しては動作しない。
'
前回検索を開始した場所に戻る。
=
現在の行数を表示する。
/pattern
正規表現に k 回目に合致する文字列を検索する。 デフォルトは 1。
n
前回指定した正規表現に k 回目に合致する文字列を検索する。 デフォルトは 1。
!command または :!command command をサブシェルで実行する。
v
現在の行でエディタを起動する。 エディタは、環境変数 VISUAL が定義されていれば VISUAL から、 VISUAL が未定義で、 EDITOR が定義されていれば EDITOR で指定されているものを起動する。 どちらも未定義ならデフォルトとして vi を起動する。
^L
画面を再描画する。
:n
k 個目のファイルに移動する。 デフォルトは 1。
:p
k 個前のファイルに移動する。 デフォルトは 1。
:f
ファイル名と行数を表示する。
.
前回のコマンドを繰り返す。
 

環境変数

more コマンドは、下記の環境変数があれば適用する。
MORE
more に対する好みのオプションをセットする。
SHELL
使用中のシェル (通常ログイン時にシェルによってセットされる)。
TERM
more が使用するターミナルタイプ。 スクリーン操作に必要なターミナルの特徴を得るために利用される。
VISUAL
ユーザが使用したいエディタ。 コマンドキー v が押された場合に起動される。
EDITOR
VISUAL が指定されていない場合のエディタの選択肢。
 

関連項目

less(1), vi(1)  

著者

Eric Shienbrood, UC Berkeley
Geoff Peck, UCB が下線と 1 つ空白にする修正を行った。
John Foderaro, UCB が -c と MORE 環境変数の追加を行った。  

履歴

more コマンドは 3.0BSD に登場した。 この man ページは 現在 Linux コミュニティで利用されている more バージョン 5.19 (Berkeley 6/29/88) について書かれている。 ドキュメントの作成に当っては、他の数種類のバージョンの man ページを利用し、 ソースコードの徹底的なチェックを行った。  

入手方法

more コマンドは、util-linux パッケージの一部であり、 Linux Kernel Archive から入手できる。


 

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コマンド
環境変数
関連項目
著者
履歴
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Time: 12:49:37 GMT, August 02, 2019