IPCRM

Section: User Commands (1)
Updated: July 2014
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名前

ipcrm - 特定の IPC リソースを削除する。  

書式

ipcrm [options]

ipcrm {shm|msg|sem} id...  

説明

ipcrm は System V プロセス間通信 (inter-process communication, IPC) オブジェクトと、 関連するデータ構造をシステムから削除する。 このようなオブジェクトを削除するためには、スーパーユーザーか、 オブジェクトの作成者か、所有者でなければならない。

System V IPC オブジェクトは 3 つのタイプがある: 共有メモリ、メッセージキュー、 セマフォである。 メッセージキューとセマフォオブジェクトの削除は、 (プロセスがオブジェクトの IPC 識別子をまだ持っているかに関わらず) 即時に行われる。 共有メモリオブジェクトは、仮想アドレス空間でそのオブジェクトを 付加 (attach) した現状の全てのプロセスが、 (shmdt(2)) で分離 (detach) した後でのみ削除される。

2 つの書式がサポートされている。 古い Linux の歴史的な書式では、どのクラスのオブジェクトを削除するかを示す 3 文字のキーワードの後に、そのタイプのオブジェクトの 1 つ以上の IPC 識別子を続ける。

SUS 互換の書式では、1 つのコマンドラインで、 3 つ全てのタイプの 0 個以上のオブジェクトを指定できる。 ここでオブジェクトはキーまたは識別子で指定できる (下記を参照)。 キーと識別子は、10 進数、(先頭に '0x' または '0X' を付けた) 16 進数、 (先頭に '0' を付けた) 8 進数で指定できる。

削除の詳細は shmctl(2), msgctl(2), semctl(2) に記載されている。 識別子とキーは ipcs(1) を使って知ることができる。  

オプション

-a, --all [shm] [msg] [sem]
全てのリソースを削除する。 オプションの引き数を指定すると、指定されたリソースタイプのみが 削除される。 警告! そのリソースを使っているソフトウェアが、オブジェクトを失った際に どのように動作するかが分からないなら、 -a を使わないこと。
-M, --shmem-key shmkey
shmkey で作成された共有メモリセグメントを、最後の分離が終わった後に 削除する。
-m, --shmem-id shmid
shmid で識別される共有メモリセグメントを、最後の分離が終わった後に 削除する。
-Q, --queue-key msgkey
msgkey で作成されたメッセージキューを削除する。
-q, --queue-id msgid
msgid で識別されるメッセージキューを削除する。
-S, --semaphore-key semkey
semkey で作成されたセマフォを削除する。
-s, --semaphore-id semid
semid で識別されるセマフォを削除する。
-V, --version
バージョン情報を表示して、終了する。
-h, --help
ヘルプを表示して、終了する。
 

注意

最初の Linux での実装では、ipcrm書式 の 2 行目に示した推奨されない書式を使っていた。 それから、他の *nix での ipcrm の実装に存在する機能が追加された。 つまり、(単に識別子だけでなく) キーを指定してリソースを削除する機能と、同じコマンドライン書式に 従う機能が追加された。 後方互換のため、以前の書式もまだサポートされている。  

関連項目

ipcmk(1), ipcs(1), msgctl(2), msgget(2), semctl(2), semget(2), shmctl(2), shmdt(2), shmget(2), ftok(3)  

入手方法

ipcrm コマンドは util-linux パッケージの一部であり、 Linux Kernel Archive から入手できる。


 

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関連項目
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Time: 06:25:24 GMT, April 10, 2020