BLKZONE

Section: System Administration (8)
Updated: February 2017
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名前

blkzone - デバイスにゾーン (zone) コマンドを実行する。  

書式

blkzone command [options] device  

説明

blkzone は Zoned Block Commands (ZBC) または Zoned-device ATA Commands (ZAC) を サポートするデバイスにゾーンコマンドを実行するのに使われる。 操作するゾーンは、offset, count, length オプションを使って指定できる。

device 引き数はブロックデバイスのパス名である。  

コマンド

 

report

コマンド blkzone report を使って、デバイスのゾーン情報を表示できる。

デフォルトでは、このコマンドはブロックデバイスの開始点からの全ての ゾーンを表示する。 オプションでこの挙動を変更することができる。 以下に説明するように、開始ゾーンやレポートのサイズを変更できる。

レポート出力
startゾーンの開始セクタ
lenゾーンの長さ (セクタ数)
wptrゾーンの書き込みポインターの位置
reset推奨される書き込みポインターのリセット
non-seq非連続書き込みリソースがアクティブであるか
condゾーンの条件
typeゾーンのタイプ

ゾーン条件
clクローズされている。
nw書き込みポインターではない。
em空である。
fuいっぱいである。
oe明示的にオープンされている。
oi暗黙的にオープンされている。
olオフラインである。
ro書き込みのみである。
x?予約された条件である (レポートすべきでない)。

 

reset

コマンド blkzone reset を使い、1 つ以上のゾーンをリセットできる。 sg_reset_wp(8) と異なり、このコマンドはブロックレイヤーから操作し、ゾーンの範囲を リセットできる。

 

open

コマンド blkzone open を使い、1 つ以上のゾーンをオープンできる。 sg_zone(8) の open アクションとは異なり、このコマンドはブロックレイヤーから操作し、 ゾーンの範囲をオープンできる。

 

close

コマンド blkzone close を使い、1 つ以上のゾーンをクローズできる。 sg_zone(8) の close アクションとは異なり、このコマンドはブロックレイヤーから操作し、 ゾーンの範囲をクローズできる。

 

finish

コマンド blkzone finish を使い、1 つ以上のゾーンを終了できる (完全な状態への遷移ができる)。 sg_zone(8) の finish アクションとは異なり、このコマンドはブロックレイヤーから操作し、 ゾーンの範囲を終了できる。

デフォルトでは、reset, open, close, finishコマンドは、 デバイスのセクタ 0 にあるゾーンから操作し、全てのゾーンを操作する。 下記に示すように、オプションを使ってこの挙動を変更可能である。

 

オプション

オプションの引き数 offsetlength は倍数のサフィックス KiB (=1024), MiB (=1024*1024), GiB, TiB, PiB, EiB, ZiB, YiB を付けることができる ("iB" はオプションであり、例えば "K" は "KiB" と同じ意味である)。 また、フィックス KB (=1000), MB (=1000*1000), GB, TB, PB, EB, ZB, YB を付けることもできる。 さらに、offsetlength を 16 進数で指定する場合は、 プレフィックス 0x を付ける。
-o, --offset sector
開始ゾーンをセクタオフセットで指定する。 指定されたセクタ単位 (512 バイト単位) のオフセットは、 ゾーンの開始点を一致する必要がある。 デフォルト値は 0 である。
-l, --length sectors
コマンドで操作する最大セクタ数。 デフォルト値は、offset 以降の残りのセクタである。 このオプションは、--count オプションと一緒に指定できない。
-c, --count count
コマンドで操作する最大ゾーン数。 デフォルト値は、offset から始まるゾーン数である。 このオプションは、--length オプションと一緒に指定できない。
-f, --force
システムが使っているブロックデバイスに対して、 ゾーンの状態を変更するために、強制的にコマンドを実行する。
-v, --verbose
レポートで返されるゾーン数、またはリセットされるセクタの範囲を 表示する。
-V, --version
バージョン情報を表示して、終了する。
-h, --help
ヘルプを表示して、終了する。
 

著者

Shaun Tancheff <shaun@tancheff.com>
Karel Zak <kzak@redhat.com>
 

関連項目

sg_rep_zones(8)  

入手方法

blkzone コマンドは util-linux パッケージの一部であり、 Linux Kernel Archive から入手できる。


 

Index

名前
書式
説明
コマンド
report
reset
open
close
finish
オプション
著者
関連項目
入手方法

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Time: 12:51:12 GMT, February 01, 2021