SCRIPTREPLAY

Section: User Commands (1)
Updated: October 2019
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名前

scriptreplay - タイミング情報を使って写し (typescript) を再生する  

書式

scriptreplay [options] [-t] timingfile [typescript [divisor]]  

説明

このプログラムはタイミング情報を使って写しを再生する。 このタイミング情報により、以前に script で記録したときと 同じリズムで出力が行われることが保証される。

再生は単純に情報を再度表示するだけである。 typescript が記録されたときに実行されたプログラムは、再度実行されない。 同じ情報を単純に表示するだけなので、 scriptreplay は typescript が記録された端末と同じタイプの端末でしか、 正しく動くことが保証されない。 端末のタイプが異なると、 scriptreplay が出力を送る端末で、typescript 中のエスケープ文字が異なって解釈される可能性がある。

タイミング情報は、 --log-timing で指定したファイルに script(1) が出力する。

デフォルトでは、表示される写しは typescript という名前であると仮定されるが、 第 2 パラメータまたはオプション --log-out で他のファイルを指定することもできる。

第 3 パラメータ、または --divisor が指定された場合は、スピードアップの倍数として使われる。 例えばスピードアップ 2 を指定すると、 scriptreplay は元のセッションの 2 倍の速度で再生する。 スピードアップ 0.1 を指定すると、10 倍遅く再生する。  

オプション

-I, --log-in file
script の端末入力を保持するファイル。
-O, --log-out file
script の端末出力を保持するファイル。
-B, --log-io file
script の端末入出力を保持するファイル。
-t, --timing file
script のタイミング出力を保持するファイル このオプションは、古い形式の引き数を上書きする。
-T, --log-timing file
これは -t の別名であり、 script(1) のコマンドラインオプションとの互換性のために保持されている。
-s, --typescript file
script の端末出力を保持するファイル。 --log-out の古い別名。 このオプションは、古い形式の引き数を上書きする。
-c, --cr-mode mode
ログファイル内の CR (0x0D, キャリッジリターン) をどのように使うかを指定する。 デフォルトのモードは、 auto であり、標準入力のログでは、CR は改行 (line break) に置き換えられる。 さもないと、 scriptreplay は同じ行を上書きする。 他のモードは、 neveralways である。
-d, --divisor number
再生を指定した number でスピードアップする。 引き数は小数値である。 これは、タイミングをこの数を分母として割るので、除数 (divisor) と呼ばれる。 このオプションは、古い形式の引き数を上書きする。
-m, --maxdelay number
更新を最大で number 秒まで待つ。 引き数は小数値である。 これは、写し (typescript) の再生に長い時間待たせるのを避けるために使われる。
--summary
指定されたタイミングファイルに記録された、セッションの詳細を 表示して、終了する。 セッションは advanced 形式 (script(1) を参照) を使って記録されていなければならない。 より詳細は、オプション --logging-format を参照すること。
-x, --stream type
scriptreplay に指定されたストリームのみを表示させる。 サポートされるストリームのタイプは、 in, out, signal, info である。 このオプションは、指定したデータのみを表示するため、 複数ストリームログ (たとえば、 --log-io) が推奨される。
-V, --version
バージョン情報を表示して、終了する。
-h, --help
ヘルプを表示して、終了する。
 

% script --log-timing file.tm --log-out script.out
スクリプトを開始しました、ファイルは script.out です
% ls
<etc, etc>
% exit
スクリプトを終了しました、ファイルは script.out です
% scriptreplay --log-timing file.tm --log-out script.out
 

著者

元々の scriptreplay プログラムは Joey Hess によって書かれた。 このプログラムは James Youngman と Karel Zak によって C 言語で書き直された。  

著作権

Copyright © 2008 James Youngman
Copyright © 2008-2019 Karel Zak

This is free software; see the source for copying conditions. There is NO warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.

Released under the GNU General Public License version 2 or later.  

関連項目

script(1), scriptlive(1)  

入手方法

scriptreplay コマンドは、util-linux パッケージの一部であり、 Linux Kernel Archive から入手できる。


 

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オプション
著者
著作権
関連項目
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Time: 15:00:52 GMT, January 22, 2021