TUNELP

Section: System Administration (8)
Updated: October 2011
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名前

tunelp - lp デバイスへのパラメータの設定  

書式

tunelp [options] device  

説明

tunelp は、よりよいパフォーマンスを得るために (あるいはそのままでは動作しないプリンターを動作させるために)、 /dev/lp? デバイスに各種パラメータを設定する。 引数無しで起動すると、デバイスが使用している割り込み番号などを出力する。 引数を指定すると、その引数に従ってデバイスの特性を設定する。  

オプション

-i, --irq argument
このオプションは、パラレルポートが使用する IRQ を指定する。 IRQ に 0 以外の値を指定すると、-t および -c オプションは無効になる。 ポートが IRQ を使用しない場合にこのオプションを指定すると、 プリントされなくなる。 この場合に tunelp -i 0 とすると、再び割り込み無しの制御 (ポーリング) を行うように設定され、 プリンタが再度動作するようになる。 一般に、パラレルポートが割り込みをサポートしている場合、 割り込みを使った方が印刷動作は早く、効率良く、好ましい結果となる。
カーネル 2.1.131 以降では IRQ は parport ドライバで扱われることになったため、 このオプションは無効となった。 parport に関する詳細は /usr/src/linux/Documentation/parport.txt を参照すること。
-t, --time milliseconds
プリンタが文字を受け取れなかったとき、 プリンタドライバーは -c オプションで指定した回数までデータを再送するが、 それでも送信が成功しないと、ドライバはこのオプションで指定した 時間だけ待つ。 時間は jiffy 単位で指定する。デフォルトでは、この値は 10 である。できる限り早く印刷したい場合、システムの負荷を 気にしないなら、この値を 0 にしても構わない。 プリンタへの印字速度を気にしないなら、500 (5 秒)というのは妥当な値で、 システムの負荷をとても低く押えることができる。 グラフィクスの印刷をするときには、 テキスト印字のときに比べ、より小さな値 (およそ 10 分の 1 ぐらい) にすると最大の性能が得られるだろう。
-c, --chars characters
このオプションは、-t <TIME> で指定した時間待つ前に、 何回プリンターに出力を試みるかを指定する。 数字は、プリンターにデータを送る試行回数を示す。 ポーリングモードのプリンタには、120 程度が適当だろう。 デフォルトでは 1000 である (こうしないと動きがぎくしゃくするプリンターがあるため)。 割り込みを使う場合は、 CPU の能力を最大限に生かすためには この値を `1' に しなければならない。 とても高速なプリンターを持っているなら、 ポーリングモードで使う場合でも 10 で大丈夫だろう。 本当に古いプリンターの場合、この値をずっと増やす必要がある。
-t <TIME> を 0 にすることは、 -c <CHARS> を無限大にするのと 同じ意味となる。
-w, --wait milliseconds
このオプションは、storobe シグナルを扱う時のウェイトを マイクロ秒単位で指定する。 ほとんどのプリンタは非常に短いタイミングでも良いようだが、 プリンターによっては長いタイミングを必要とすることもある。 このため、デフォルトの 1 から徐々に増加させながら、そのプリンター で印刷できるタイミングを求めることになる。このようなタイミングの 調整をすると、長いケーブルでも使えるようになる。 また、もしプリンターが十分早く、コンピューターが十分遅い場合は、 値を 0 にすることも可能である。
-a, --abort <on|off>
このオプションは、プリンターのエラー時にアボートするかどうかを 指定する。 デフォルトではアボートしない。コンピュータの前に座っているなら、 エラーをみてそれを直し、プリンターに引続き出力させることを 望むだろう。 一方、コンピュータから離れているときには、 プリンターがレディ状態でないことをプリンタースプーラが検出すると、 すぐに終了してそのことをメールで知らせてくれるほうが良いこともある。 好きな方を選択すること。
-o, --check-status <on|off>
このオプションは、-a に良く似ている。デバイスを open(2) する時に、デバイスがオンライン状態で、 紙切れなどのエラーが通知されないかをチェックする。 これは、ほとんどのバージョンの lpd に対して正しい設定である。
-C, --careful <on|off>
このオプションは、特別な ("注意深い") エラーチェックを追加する。 このオプションを on にすると、プリンタードライバーはプリンターが オンライン状態かどうか確認し、紙切れなどのエラーを通知してこない ことを確認してからデータを送信する。 この機能は、オフライン状態でもデータを受け付けるように 見えるプリンタを使っている場合には、特に有効である。
注意: 2.1.131 以降のカーネルではこれがデフォルトとなったため、 このオプションは古いものである。
-s, --status
このオプションは、現在のプリンターのステータスを返す。 ステータスは、0 から 255 までの 10 進数と、有効なフラグのリストである。 このオプションが指定されると、-q off (現在の IRQ を表示しない) も 指定されたものとして処理される。
-r, --reset
このオプションは、ポートをリセットする。 このオプションを使用するには、 Linux の カーネルのバージョンが、1.1.80 以降である必要がある。
-q, --print-irq <on|off>
現在の IRQ の設定を表示するかどうかを設定する。
 

注意

-o, -C, -s オプションを使用するには、Linux のカーネルのバージョンが、 1.1.76 以降である必要がある。

-C オプションを使用するためには Linux バージョンが 2.1.131 より前である必要がある。  

ファイル

/dev/lp?
/proc/parport/*/*  

入手方法

tunelp コマンドは util-linux パッケージの一部であり、 Linux Kernel Archive から入手できる。


 

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Time: 16:12:19 GMT, April 03, 2020