SYSSTAT

Section: Linux User's Manual (5)
Updated: JULY 2018
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名前

sysstat - sysstat 設定ファイル。  

説明

このファイルは sysstat のツールセットである sa1(8) と sa2(8) によって読まれる。 このファイルは一連のシェル変数の割り当てで構成されており、 sysstat のロギングを設定する。 変数と意味は以下のとおり。
COMPRESSAFTER
日次データファイルを何日後に圧縮するかを指定する。 圧縮プログラムは ZIP 変数で指定する。

HISTORY
日次データファイルまたはレポートを何日保持するかを指定する。 この日数より古い日次ファイルとレポートは、 sa2(8) シェルスクリプトによって削除される。 データファイルとレポートは通常は /var/log/sa ディレクトリに保存され、 saDD (データファイル) または sarDD (レポート) という名前になる。 ここで DD は現在の日である。

/var/log/sa ディレクトリに保持されるファイル数は、 HISTORY の値よりわずかに多い。 これは sa2 スクリプトがどのファイルを削除するかを算出する方法による (以下の 「sa2(8) スクリプトが HISTORY 値を適用する方法」を参照)。 値 28 を使うと、1 ヶ月全部のデータが保持される。 HISTORY に 28 より大きい数を設定すると、 sadc のオプション -D が古いファイルを上書きしないように考慮する必要がある (sadc(8) のマニュアルページを参照すること)。 後者の場合、データファイルは saYYYYMMDD で、レポートファイルは sarYYYYMMDD である。 ここで、YYYY は現在の年、MM は月、DD は日である。

sa2(8) スクリプトが HISTORY 値を適用する方法

sa2 スクリプトは "find" コマンドを "-mtime" オプションを付けて使い、 どのファイルを削除するかを算出する。 "find" コマンドは、この値を "N × 24 時間" として解釈し、 小数部を無視する。 これは HISTORY が 1 の場合、削除される sa[r]DD データファイルまたは レポートファイルの最終修正時刻が、 少なくとも 2 日前までという意味になる。 そして、 HISTORY が 28 の場合、29 日前までとなる。

HISTORY が 28 の場合に実際にどのように適用されるかは、 sa2 が "find" コマンドを発行して、 システムの午前 0 時の直前に古いファイルを削除するかを考える必要がある。 sadc の最初のレコードは前日のデータファイルに書かれる (よって修正時刻は少しだけずれる) ので、 sa2 スクリプトは 30 個のファイルを触らずに残す。 そのため、28 に設定すると、 現在の日付のデータファイルをカウントし、指定した日の大部分で、 31 個のファイル (月の日数により 30 ファイル) が /var/log/sa ディレクトリに残る。

4月30日: 31 ファイル (3月31日、4月1日-30日)
5月1日: 30 ファイル (4月2日-30日、5月1日)

(指定した日の正午に調べられた場合) 以下の例外がある点に注意すること。

2月28日: 31 ファイル (1月29日-31日、2月1日-28日)
3月1日: 30 ファイル (1月30日-31日、2月2日-28日、3月1日)
3月2日: 29 ファイル (1月31日、2月3日-28日、3月1日-2日)
3月3日: 28 ファイル (2月4日-28日、3月1日-3日)
3月4日-28日: 28 ファイル
3月29日: 29 ファイル
3月30日: 30 ファイル
3月31日: 31 ファイル

(閏年の 3 月にいくつのファイルが残るかは、読者への練習に取っておく。)

名前フォーマット sa[r]YYYYMMDD を使った場合は、より単純である。 上記を同じロジックを適用し、指定した日の大部分で、常に HISTORY + 3 ファイルが /var/log/sa ディレクトリにあることが分かるだろう。

REPORTS
sa2 スクリプトがレポート (sarDD ファイル) を生成しないようにするには、 この変数を false にすること。

SA_DIR
標準システム活性度日次データファイルとレポートファイルが 保存されるディレクトリ。 デフォルト値は /var/log/sa である。

SADC_OPTIONS
sadc(8) に渡されるオプション。 これらのオプション (sadc(8) マニュアルページを参照) を指定すると、 日次データファイルに保存される追加データが選択できる。 これらのオプションは新しいデータファイルが作成されるときにのみ 使われる。 既に存在するデータファイルについては、無視される。

YESTERDAY
デフォルトでは sa2 スクリプトは昨日のサマリーを生成する。 それは、cron ジョブが通常は午前 0 時を過ぎた直後に実行されるからである。 sa2 に同じ日のサマリーを生成させたい場合 (例えば、cron ジョブを 23:53 に実行する場合)、 この変数を no に設定すること。

ZIP
データファイルとレポートファイルの圧縮に使うプログラム。

 

ファイル

/etc/sysconfig/sysstat

 

著者

Sebastien Godard (sysstat <at> orange.fr)  

関連項目

sadc(8), sa1(8), sa2(8)

https://github.com/sysstat/sysstat

http://pagesperso-orange.fr/sebastien.godard/


 

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Time: 06:50:55 GMT, July 13, 2019